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  1. 県議会だより
   
 
■平成14年9月議会 森山健一議員 代表質問要旨 (9月30日)

 1.知事の政治姿勢について
 長期計画が策定された平成6年から、現在までの間に、国、地方をめぐる財政は悪化し、県と市町村の姿も大きく変わりつつある。当時の見通しに基づいて策定されたこの計画に沿った整備を着実に進める事は可能か、新たな指針づくりが必要と考える。
 
■知事答弁
 目標数量や完成目標年次を示した、5年を単位とする中期計画を策定し、多くの事業が完成を迎えている。一方、取り巻く環境の変化が著しく、長期計画と乖離(かいり)した分野もある。必要に応じて見直していく。

 今後の4年間は島根の行く末を左右しかねない重要な4年間である。従来のバランス重視、調整型の施策展開だけでは、この難局を乗り切る事は不可能であり、知事の強烈なリーダーシップが求められるが、気概を伺う。
 
■知事答弁
 大きな変革期の中で、これまでどおりの県政運営手法を続けることは困難となった。県民の付託が得られるならば、15年余に渡って蓄えた知識と経験を生かし、不退転の決意で県政の改革を断行したい。



 2.高速道路について
 政府の道路関係4公団民営化推進委員会では、「採算性を確保した上での新規路線の建設を行う道路公団に替わる新組織の検討」が行われており、今年度末に完成予定の宍道〜三刀屋木次間以外は、全て凍結される恐れもある。
 都市住民の「地方の道路は無駄」という誤ったイメージがある厳しい状況の中での
今後の取り組みを伺う。
 
■知事答弁
 東西に結ぶ幹線道路が国道9号しかない島根県の実情や中国地方の一体的な発展のためには高速道路ネットワークが不可欠である。高速道路の必要性を強く訴え続けながら、早期全面開通を目指し全力で取り組む。

 森山健一は、島根県議会の高速交通網整備促進調査特別委員会の委員長として積極的にこの問題に取り組んでおります。平成15年2月の定例会議において同委員長報告を行いました。
 内容については こちら をご覧下さい。



 3.中国国際定期航空路線について
 国内の他の空港を経由する、いわゆるバウンド運航による出雲−中国の国際定期航空路線の開設について、石川県と連携して取り組むとの合意がなされた。
 利便性はもとより、観光振興にも大いに寄与すると期待しているが、今後の課題と取り組みについて伺う。
 
■部長答弁
 旅客の確保や日中航空交渉による出雲空港の新規乗り入れ地点への組み入れ、入国管理など空港での受け入れ態勢の確保などが課題。
 この解決に向けて、チャーター便の運航により需要の開拓を行うとともに、石川県や日中両国政府、中国航空会社との協議を行う。

 中国便の開設に向けては、鳥取県西部の住民の利用が不可欠と考える。鳥取県との協調についての考えを伺う。
 
■部長答弁
 鳥取県西部をターゲットとしたPR活動や商工会議所、商工会で組織する中海ブロック経済協議会などにも協力要請したい。


 4.斐伊川・神戸川治水対策について
 先に中東欧で起こった大洪水を例に挙げるまでもなく「災害は忘れた頃にやってくる」ものであり、150年に1度の豪雨を想定した斐伊川・神戸川治水計画も強力に推進する必要があると考えるが、知事の見解を伺う。
 
■知事答弁
 150人以上もの死者が発生した中東欧の洪水の状況をテレビで目にし、いつ起こるかわからない洪水の恐ろしさを改めて強く感じた。
 県民の生命・財産を守るために、地元住民の協力を得ながら、斐伊川・神戸川治水事業の1日も早い完成に取り組みたい。

 「斐伊川・神戸川治水対策」は、上流部の尾原ダム・志津見ダム、中流部の斐伊川放水路、そして下流部の大橋川改修のいわゆる3点セットが完成して初めて、治水対策の効果が発揮できるが、大橋川の改修は今なお、本格的な事業着手がなされていない。
 この治水対策の最大の受益者である松江市では、大橋川の改修についての市民の合意形成に向けて、どのような取り組みがなされているのか伺う。
 
■部長答弁
 先に実施された松江市民に対する意識調査では、約7割が大橋川改修事業の必要性を認めると回答した。
 松江市では庁内プロジェクトチームを立ち上げるなど、市民合意形成に向けた体制づくりを進めているが、一層の努力が必要と考える。


 5.宍道湖・中海淡水化に替わる「農業用水確保対策」について
 この対策については、関係9市町から県に対して、地元負担軽減について強く要請があり、その後、中四国農政局長から、「農業用水確保対策」として、概算総事業費324億円、内地方負担は86億円の農林水産省案の提示があった。
 この案を踏まえて知事は、「地元負担の軽減」を求めて再度対応を国に求められたが、県単独の措置を検討する考えはないのか伺う。
 
■知事答弁
 県としても、地元負担の軽減に向けて検討していきたい。



 6.産業振興について
 景気の低迷や国の構造改革による痛み、財政の悪化にともなう公共工事の縮小などは、本県で多くを占める中小企業を直撃し、地域経済へ大きな影響を及ぼしている。
 中でも製造業は、平成7年と平成12年を比較すると、事業所数は2300から2000へ、従業者数は6万人から5万人へと減り続けている。
 このたび策定された「産業振興プログラム」の概要を伺う。
 
■知事答弁
 社会・経済の変化をチャンスととらえ自ら変革に取り組む企業や活動を積極的に支援し、産業の活性化と新たな産業創出を図るために策定した。


 7.教育問題について
 21世紀を担う子供の教育が今後の県の発展のために重要と考えているが、本県の教育現場においても、いじめ、不登校、学級崩壊など、諸問題が顕著となってきた。
 昨年度の県内の不登校は小、中学校とも、人数及び割合において過去最多となり、年々増加傾向を示しているが、不登校の増加理由をどう分析しているか伺う。
 
■教育長答弁
 不登校の主なきっかけとして、いじめなどの学校生活における友人関係の問題や親子関係などの家庭内の問題や学業の不振があげられる。

 不登校の児童・生徒及び保護者への対応とその学習対策について伺う。
 
■教育長答弁
 担任、スクールカウンセラーや心の教室相談員による家庭訪問など、保護者と連携をとりながらきめ細かな支援を行っている。
 学習対策としては、一人ひとりに応じた学習支援や集団活動の場を提供する「適応指導教室」の充実に取り組んでいる。

 家に閉じこもっている児童生徒の教育的支援として、島根大学との共同事業で行う
「心のかけ橋支援調査研究事業」があるが、その状況について伺う。
 
■教育長答弁
 昨年から三ヵ年計画で進め、児童・生徒、保護者に対する教育的支援策について検討している。不登校児童生徒の家庭に大学生を派遣したり、同じ趣味を持つ子どもたちを対象とした教室の開催などを今後検討したい。

 厚生労働省が発表した本県の来春卒業者予定の高校生の求人倍率は、7月及び8月末時点とも、昨年を下回り過去最悪となっている。 
 例年にもまして企業への求人開拓などの努力が必要と考えるが、対策・対応を伺う。
 
■教育長答弁
 来春卒業予定者に対する県内求人倍率は、8月末現在で0.63倍、求人数は昨年比31%減と厳しい状況である。この為、教育長自ら経済4団体に出向き求人協力を要請したり、担当者が各企業を訪問し求人要請を行っている。

 県内には12の特殊教育諸学校があるが、本人の社会的自立のために就職は非常に重要である。この就職先の開拓と卒業後のフォローについて伺う。
 
■教育長答弁
 県下5地域に「進路地域懇談会」を設置し、実習先や就労先の開拓、確保に努めている。卒業後のフォローについては、各校の進路担当者を中心にきめ細かな支援を実施中である。

 13年度から小中学校及び県立学校において、地域住民及び保護者による、学校評議員制度がスタートし、開かれた学校をつくる上で大変有効な制度と評価している。
 この制度の下で、どのような意見が出され、その意見をどう生かしているのか伺う。
 
■教育長答弁
 学校評議員からは、積極的な学校PRや学校開放の実施に関する意見が数多く寄せられた。これに基づき、自治体広報誌に学校便りのスペースを確保したり学校開放講座の実施など、早速実践した学校もある。


 8.「鳥獣等被害」「地産地消」「子育て支援」対策について
 自民党議員連盟では、県政の重要課題であるこの三課題について、政策検討会を設置し、県内各地や県外の調査など、精力的に調査研究活動を進めてきた。
 「子育て支援」については別途質問が予定されているため、「鳥獣等被害」と「地産地消」について質問する。
 収穫直前の、イノシシなど野生鳥獣による農作物被害は、農家に大変な精神的ダメージを及ぼし、特に中山間地域では、こうした状況が永く続くことによって農家は営農意欲を失い、集落の維持に大きな影響を与えている。
 県の調査によれば、様々な取り組みの結果、被害額は大幅に減少したとのことだが、平野部でも野生鳥獣による被害の話を多く聞くなど、むしろ被害は広がっている。
 このような鳥獣被害実態をどのように認識し、今後どのように取り組む考えか伺う。
 
■知事答弁
 大変憂慮すべき事態と考え、今年度新たに「鳥獣対策室」を設置し、取り組んできた。今後は、「中山間地域研究センター」での専門知識を生かしながら、地域と一体となった対策を進めていきたい。

 地産地消の推進については、先の6月議会で自民党議員連盟の議員から質問があり、県をあげて推進する旨の答弁があった。
 今後の取り組みに期待しているが、この地産地消についての理解が、広く県民に浸透しているか疑問に感じる面もある。積極的なPRについて伺う。
 
■部長答弁
 地産地消フォーラムの開催(8月)や特産品フェアの開催(10月)、新聞広報など、積極的なPRに努めているが、引き続いて関係団体と連携して取り組んで行きたい。



■高速交通網整備促進調査特別委員長報告
  (平成15年2月定例会・・3月3日報告)
委員長  森山 健一 
 
 本委員会は、平成12年2月に設置され、本県の陸・海・空にわたる高速交通網の早期の整備に向けて、研修会の開催や意見交換を行うなど、高速交通網の整備促進に関する調査を積極的に行った。
 高速交通網の整備促進を図るためには、国、関係団体等に対する提言・要望活動が重要であり、本県の実情を訴えながら、精力的に行うとともに、特に高速道路の整備促進に向けては、その必要性を訴える意見書を3件、国に対して提出した。

 1.高速道路網の整備について
 高速道路は、社会経済活動の基礎となる基盤施設である。また、全国的なネットワーク化が図られてこそ効果が現れるものであり、最重要課題として取り組んで来た。
 本県の整備の状況については、平成13年3月に山陰自動車道の安来―宍道間が開通し、県都松江市を含む宍道湖・中海圏域が全国の高速道路ネットワークと直接結ばれた。
 さらに、3月16日には中国横断自動車道尾道松江線の三刀屋木次―宍道間が、また、秋には江津道路が開通する見通しである。
 しかしながら、昨年6月、内閣府に道路関係四公団民営化推進委員会が設置され、12月に意見書が内閣総理大臣に提出されるに至り、今後の整備に関しては予断を許さない状況となった。委員会意見書の主な内容は、道路関係四公団を五つの地域に分割して新会社を設立し、今後は、新会社において、経営状況、投資採算性に基づき、新規建設を決定し、採算のとれない路線の建設は国・地方公共団体などの費用負担を前提とするとされている。
 採算性の議論を全面に出し、今後の整備を極めて困難にするものであり、現在、国においては、国と都道府県の負担によって高速自動車道を整備する新直轄方式を導入するための法案のほか、今後の高速道路整備の枠組みについて検討がなされており、本県高速道路の整備スピードが極端に遅れることも懸念される。
 県においては、計画的で効率的な道路整備を行うため、「しまねの新たな道づくりビジョン」が策定され、高速道路の整備を最重点に進めて行くとしているが、今後とも県民の意見を聴きながら、きめ細かく効果的な整備を行う必要がある。
 
 2.鉄道網の整備について
(1)JR山陰本線の高速化
 平成11年8月に事業着手され、平成13年7月に開業した。
 松江―益田間が、最短で1時間56分と以前と比べ39分短縮されるなど、大幅に利便性が増し、利用者数も約4割増加した。
 この高速化が生かされ、経済、文化、観光など地域の活性化につながることを期待する。
 
(2)JR伯備線へのフリーゲージトレインの導入促進
 フリーゲージトレインの導入については、平成9年度から本格的な技術開発が進められており、JR伯備線への導入が求められている。
 JR伯備線への導入に当たっては、振り子型車両の製作や走行試験など、相当の期間を要するが、試算によれば、出雲市―新大阪間の22分の短縮に750億円の多額の建設事業費を必要とし、県民の合意及び国による新たな財政支援制度の創設を求めていく必要がある。


3.空港、航空路の整備について
 平成12年2月に航空法が改正され、規制緩和による航空業界の競争は一段と激化し、地方の航空路線を取り巻く環境は厳しさを増した。
 
(1)出雲空港
 東京、大阪路線など8路線が就航し、利用者数は順調に伸び続け、年間利用客数が75万人に達する山陰の拠点空港として発展している。
 県では、今後の利用者の増加や航空機の大型化に対応するため、空港機能拡充整備検討委員会を平成13年6月に設置し、「滑走路については西側に500メートル延長し、2500メートルとする」拡充整備についての方針決定が行われた。
 新規採択に向けて、地元の理解を得るとともに、実現に向けた諸活動を展開していく必要がある。
 出雲空港の国際定期路線の開設については、現在、石川県と連携し、中国上海との路線開設が検討されている。チャーター便の運航による需要の呼び起こしやCIQ体制の整備など、開設に向けて積極的に取り組むとともに、路線の開設に当たっては、鳥取県の利用客の確保が不可欠であり、鳥取県との協調した取り組みを要望する。
 
(2)石見空港
 東京路線は、1日2往復運航していたものの、昨年の12月から、1往復の減便となり、乗客数は大幅に減少した。代替措置として、大阪空港での乗り継ぎダイヤが設定されたものの利便性は大幅に低下した。航空会社に対する早期複便化の復活に向けた働きかけと、国に対しては、地方に配慮した路線枠を確保するような支援制度の創設要望が必要である。
 大阪路線は、地元石見空港利用促進協議会とともに利用拡大に努めているが、航空会社が示した条件が達成できず、依然として、路線存続の危機に立っている。小型機による複便化の実現など、路線を維持するための施策の強力な展開が必要。
 
(3)隠岐空港
 平成18年7月の開港を目指し、2000メートル滑走路を備えた新空港の整備が着々と進められているが、新空港開港による利便性の向上と、観光の振興等、空港の利活用の促進に鋭意取り組む必要がある。
 
 
4.港湾の整備について
 浜田港は、平成13年3月の国際定期コンテナ航路の開設を踏まえ、コンテナターミナルの整備など着実に整備が進められており、これを生かした地域振興が期待されている。
 河下港は、平成12年5月に特定地域振興重要港湾に指定されたところであり、出雲圏における物流の拠点としての整備が必要。

 本県の高速交通網の整備については、陸・海・空が補完し合う整備が必要。
 国における構造改革、県の財政事情など厳しい状況ではあるが、県民生活の利便性の向上、地域活性化のため高速交通基盤の整備は欠かせないものである。整備手法に工夫し効果的で着実な整備を進めていく必要がある。
 今後とも、高速交通網の整備に積極的に取り組まれることを願い、委員長報告とする。


過去の『県議会だより』はこちら >> 平成13年12月議会  平成14年6月議会


   
 
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